トーマス・モルナール
Thomas Molnar (1921)

　トーマス・モルナールは１９２１年ハンガリー生まれの哲学者。ハンガリー名はモルナール・タマーシュ Molnár Tamás ヨーロッパ諸国で文学や哲学を修めた後、コロンビア大学でフランス文学の博士号を受け、ブルックリン・カレッジをはじめとして、世界の様々な大学で教鞭をとった。彼は１９６０年に発表したベルナーノスの政治哲学研究を皮切りに、これまでに英語のものを中心に諸外国語で４０冊以上もの著書を発表している。
　モルナールは祖国ハンガリーでは長い間ほとんどその存在すら知られていなかったが、いわゆる「壁崩壊後」の１９９１年から著書の翻訳・出版が進められ２００１年４月までに１４冊を数えている。なお、１９９１年以降、モルナールはハンガリーでも毎年セミナーや講義を開いている。現在はブダペスト大学(ELTE)で客員教授もつとめている。
　当ページの管理人もハンガリー語の新刊本のチェックをするうちにモルナールという哲学者の存在に初めて気がついたという体たらくだが、彼のいくつかの著書に目を通すうちに、これは是非とも紹介しなければと思うようになった。
　モルナールは当代には珍しいきわめてまっとうなキリスト教思想家で、そのことだけをとっても反時代的であるばかりか、このサイトの運営方針にもかなっている。
　ここでは２０００年にハンガリーで出版された彼の断章集および１９７３年に出版された『神と現実認識』（英語版）から管理人の目に強く印象に残った部分を紹介していきたい。 　

『真理と歴史』より
『神と現実認識』より
ビブリオグラフィー
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