ニコライ・ベルジャーエフ(Berdyaev, Nikolai A. 1874-1948)
ベルジャーエフはかつてわが国でサルトル等の実存主義哲学がよく読まれていた頃、ロシアの実存主義者として紹介され、白水社から著作集も刊行されていました（現在絶版）。もっとも、ベルジャーエフの本質は実存主義哲学というよりはロシア正教の精神的風土から生まれたキリスト教思想家 Christian thinker であると思われます。最近では行路社がロシア語からの訳を中心に、本邦所訳を作品をまとめて刊行しつつあり、彼の思想家としての全貌が次第に明らかになりつつあります。
ここではベルジャーエフの天才的なひらめきと霊感に満ちた文章を現在入手困難な邦訳書の中から部分的に抜粋し、紹介していきます。